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お金の発行の仕組みを変える

更新日:2023年8月26日

 現代のお金は「信用創造」で発行されます。簡単に言うと、銀行がお金を貸す時に、新たな預金を作って流通させる「預金通貨」ということです。例えば、あなたが100万円をA銀行に借りに行ったとすると、A銀行は必ずあなたに口座を持たせ、その通帳に100万円を印字して貸します。この時に、A銀行にお金を預けている他の誰の預金も減りませんし、日本中の誰の預金も現金も減りません。にもかかわらず、あなたの口座には新たな100万円が印字されます。つまり、新しい預金があなたの口座の中に誕生することになるのです。もちろんあなたは借りたとしか思っていませんが、それを使って誰かに送金すれば、その人は純粋に自分のお金を増やすことになります。こうして、銀行がお金を貸せば貸すほど、新たな預金が作られ、それが世の中に流通し、国内のお金を増やすことになるのです。これが信用創造です。


 この仕組みが意味することは、「現代のお金は借金」だということです。銀行の借金を全て返してしまうと、この世のお金はほとんど消えます。つまり、借金は絶対に返せない仕組みなのです。もちろん銀行は個別には必ず返せと言いますし、借り手は実際に返し続けます。したがって、毎月その分のお金は消えていますが、他の誰かが新たな借金で新たなお金を作り出しているので、全体としてお金がなくならずに回っている、これは巨大な自転車操業システムです。


 問題はしかし、元本だけ返せば良いのではなく、必ず金利がつくことです。借り手は借りた元本を使い、その分のお金を経済に供給しますが、返す時には金利分多く集めて返します。借り手は基本的に全員がそうします。元本分の借金で元本分のお金しか作られないのに、みんなが金利分余計に集めて返そうとすると、より多くのお金が必要になります。それもやはり借金で作り、そこにも金利がつくと、さらに多くのお金が必要となり、それも借金で作り、そこにも金利がつき、それが際限なく続く。当然、お金と借金が永遠に増え続けないと円滑に回りません。そんなことが続くでしょうか?実際に続かなかったことはデータが実証しています。そもそも、仮にお金が増え続けたところで意味はないのです。お金で交換できる価値も増えなければ、裏付けのない数字が増えるだけです。しかも世界中でこの信用創造が行われ、世界中のお金と借金が増え続けます。だから世界中の政治家がいまだに経済成長を叫び続け、価値の生産と消費を増やし続けようとするのです。有限な地球でそんなことをやり続ければ、当然環境は破壊され、資源は枯渇します。この仕組みはもう無理なのです。


 最終的にこの仕組みが何をもたらすかという当然の帰結の一つが政府の借金です。銀行の通常の融資(民間に対する)は必ず頭打ちになります。人口が増え続けることも経済成長が無限に続くこともないので、民間への融資を増やし続けることは不可能になります。それでもお金と借金を増やし続けないと円滑に回らない金融システムを維持するには、いくらでも借り続けて絶対に潰れない政府が借金を肩代わりすることになります。


 日本の場合、以下のグラフを見れば一目瞭然です。青の線がマネーストックM2(お金の発行量)、緑の線が銀行に民間に対する融資の残高、オレンジがGDP、赤い線が国債の残高です。これらはいずれも日銀から取ったデータです。これを見ると、バブルが崩壊してからGDPが伸びなくなり、同時に民間に対する融資が増えなくなり、代わりに政府の借金が急激に上がっているのがわかります。そして、それまで銀行の民間に対する融資が支えていたマネーストックを赤い線が肩代わりして支え、今や政府の借金がそのままマネーストック(お金の発行量)を支えていることがわかります。つまり、政府の借金は政府の無駄遣いでも税収が足りないせいでもなく、現代のお金の発行の仕組みの当然の帰結なのだということがわかります。しかも、世界中がほぼ同じ仕組みでお金を発行していますから、世界中の政府が同じ末路を辿るということも自明です。そして、そうなったら最後、二度と政府の借金は返せなくなります。なぜなら、そうすれば、その分のお金が消えるからです。





 よくプライマリーバランス達成や財政黒字化が言われますが、それは完全な間違いです。今の金融システムでそれをやれば、経済は必ず壊死します。なぜなら、民間の借金で十分お金が発行されなくなったからこそ、政府の借金でお金を発行し、辛うじて経済を回しているのに、もし政府の借金が減れば、お金を増やす(=借金を増やす)主体がいなくなり、返せば返すほどお金は減り、信用収縮によって破綻が連鎖し、経済は完全に回らなくなるからです。


 この問題の解決策は一つだけしかありません。それが大西つねきが10年以上前から主張している「政府通貨の発行」の発行です。政府が誰の借金でもないお金を別に発行し、それで政府の借金を完済すれば、その分のお金を消すことなく、借金だけを消すことができます。ちなみに巷で言われ出したMMT(現代貨幣理論)に基づく国債発行による財政拡大も邪道です。なぜなら、それによる膨大な利息(年間約9兆円、30年間で300兆円以上)は国民の税負担で賄われ、それをゼロからお金を作る銀行とその株主(その3割は外国人株主)が手にしているからです。こんなバカなことがなぜ続くのでしょう?政府通貨の発行なら、政府が直接お金を発行するため、金貸し屋は儲ける手段を失います。そしてそれが実現するか否かは、どれだけ多くの人がそれを理解するかにかかっており、だから大西つねきは全国を回ってそれを伝え続けています。

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