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2019.7.1「銀行業のあり方」

大西つねきの週刊動画コラムvol.85

· 週刊動画コラム

皆さん、こんにちは。大西つねきの週刊動画コラム、本日7月1日の週刊動画コラムのテーマは「銀行業のあり方」についてお話ししたいと思います。銀行業、これはとっても本当に今の金融経済の中では大事な業務をしてるところです。実はこの銀行業が持つ問題点っていうのはとっても本当におっきな問題なんですが、今まであんまりそれを言ってこなかったのは、銀行業界とか銀行、それから銀行に働く人たちを悪者にしてもしょうがないかなと思ったんで、あまり言ってこなかったんですけども、基本的にそれを理解してない人、銀行業界以外の人たちも含めてね、がとても多いので、これは批判するということとか悪者にするということではなくて、本来、銀行業はどうあるべきなのか、そして今の銀行業がそれからどれだけかけ離れてしまってるのかということについて、仕組みを皆さんに説明しながらちょっと今日はお話ししたいと思います。ちょっと皆さんに危機感を共有してほしいんですよ。

まず銀行業がなぜ重要っていうか、なぜ本当に大事なのかというと、今の銀行っていうのはお金を作る場所です。皆さん、僕の動画をご覧の方々はもう知ってると思いますけども、銀行がお金を誰かに貸すと、預金を預かってそれを貸す。ただ、預金をそのまま貸してるんじゃなくて、銀行がお金を貸したとしても皆さんの預金は減りませんよね。要するに銀行はお金を作って貸してるってことです。お金を作るってことは、これはもうもちろん、そのお金を使ってすべての経済を、今、動かしてるわけですから、銀行がどれだけお金を作るか、どれだけ要するに借金を作るか、お金を貸すかっていうのはとても大事なんですね。あと、どういう目的でお金を貸すかっていうのはとても大事になってきます。例えば日銀の金融緩和とか、日銀の金融調節ですね、今、緩和ばっかりやってるから緩和って言っちゃいましたけども、逆にお金を減らすっていう局面も過去にはあったわけですね。そういうときは何をしたかというと、金利を上げてお金を減らそうとした。何で金利を上げるとお金が減るのかというと、金利が上がるとお金を借りられる人とか借りたい人が減りますよね、金利が高くなるんで、返しにくくなりますから。そうすると銀行が貸すお金が減っていくと。銀行が貸すお金が減ってくと、新たに生まれるお金があんまり増えなくなりますね。かたや、今までお金を作ってきた、借金ですね、それはもちろん毎月毎月皆さん返しますから、だんだんお金はお金を返すたんびに減ってくんだけど、金利が上がって新しい借金が増えなくなるとお金の総量が減ってくという、そういう金融調節。結局、日銀はお金を刷ってるんじゃなくて、銀行がお金を貸すという、銀行の借金を、金利の上げ下げとか、最近は量的緩和みたいな金融調節で、要するに間接的にコントロールしてるんですね、お金の総量を。つまり、銀行の借金の量を調節することによって、結果として世の中のお金の量を調節してるっていうのが日銀の金融調節です。ですから、あくまでもお金の量を決めるのは、お金の発行量を決めるのは民間の銀行だっていうことです。民間の各融資担当者とか、そういう人たちがいわば通貨発行権を持っていて、その人たちが融資をすると、お金を貸すって決めたときにお金が生まれます。これが何が重要かというと、じゃあ何に対してお金を作るというか、お金を発行するか。要するに、お金を貸すっていうことイコールお金を作るってことですから、銀行がね、銀行員が。それがとても大事なんですね。当たり前の話ですけど、お金っていうのはただそれだけで意味を持つもんじゃありません。お金っていうのは必ずそれで交換できる実体価値ですね、何でもいいです、その実体価値があって初めて意味がある。要するに、お金が発行されたら、それに対応する価値がこの世に生まれないとバランス取れなくなりますね、お金ばっかり発行されると。だから結局、今までは銀行というのは伝統的には生産者にお金を貸すわけです。例えば事業をしてる人たちとかね。お金を貸してお金を先に作ると。お金を借りた人はそのお金を使って生産活動をします。生産活動をすると、そうやって借金で生まれたお金に対応する新たな価値が生まれるから、何とかお金と実体価値がバランスするっていうことをやってきたわけですね。だから、お金を借金として発行するっていうのはそれなりに今までは意味があったんですね。ただ、要するに生産活動をする事業者とか、例えば伝統的なバンカーみたいな銀行員が会社の事業を見て、これは本当にこれから新たな価値を作り出すと、投資する価値のある会社であるということでお金を貸すんであればいいんですね。事業とか経営者の人を見てお金を貸せば、それを使って見事に生産活動をして価値を作り出してくれるだろうっていう人のところにお金を貸すんだったらいいんですね。銀行はそういうとても重要な役割を担ってます。銀行っていうのは社会の公器ですね。そうやってお金を融通することによって社会に新たな価値を生み出すっていう、そういう大事な役割を担ってます。

ところが、銀行が本当に事業を見てお金を貸すという、本当にいわゆる半沢直樹のような矜持を持ったバンカーばっかりだったらいいんですけども、そうじゃなくて、もし銀行が単なるお金もうけのために、要するに利ざやを稼ぐためにお金を貸すとどんなことが起きるか。例えばバブルの時期に銀行は何をやったかというと、土地を担保に膨大に融資を発行しましたね。要するに、土地の売買なんかにも新たに買う土地を担保にお金を貸したりしたんですね。それでも大丈夫だったのは土地の値段がぼんぼんぼんぼん上がってったんで、それで土地を買って売りさばいて、その利益から返すことができて、そんなことが回っていたので平気でやってましたけれども。ただ、考えてみると、例えば土地の売買がどんな新しい価値を作り出すかというと、何にも作り出さないんですね。土地の売買っていうのは所有権が右から左に移動して、お金が右から左に移動するだけです。それをいくら繰り返したところで何の価値も生まれないのにもかかわらず、銀行はそこにお金を発行してきたっていうことがあります。バブル時期はお金がまだ流れて、それなりに景気もよくなったっていうこともあるんですけど、結局そうやって膨大な、膨らましてしまった実体のないお金、それが不動産市場を押し上げて。結局、それだけのお金を発行したとしても実際の生産活動に使われてないわけですから、そのお金を裏づけるだけの実体価値が生まれてなかったんですよね、バブル時期っていうのは。で、最終的に何が起きたかというと、結局、膨大に膨れてしまったお金と借金だけが残っていると。バブル崩壊で不動産の価値は暴落したかもしれませんけども、そのお金ってのは基本的には、ある程度、不良債権処理とかをして減らしはしましたけれども、結局いまだにずっと残ってるんですね。お金と借金、実はずーっと80年代から増え続けてますから、結局その借金とお金はどこ行ったかというと、例えば公的資金の注入とかで、薄く広く国民にその借金っていうのはなすりつけられてますね。それをやったのは銀行です。ですから、銀行っていうのは何にお金を貸すかっていうのはとても本当に大事なんですよ。ちゃんとしっかりと事業を見て貸さなきゃいけない。それから、銀行がもうけるべきかどうかっていうのも全く、これは考え方をそろそろ転換してかなきゃいけない。銀行が単なる営利企業で、もうけるためにお金を動かすと何が起きるかっていうと、銀行っていうのは所詮お金を融通してるだけの場所ですね。何も実体価値としては作り出してないです。その実体価値を作る経済の血流をしっかりと担保するもんですから、要するに、銀行がもうかるってことは血流を運ぶ血管が太るようなもんですね。血管が太ったら当然血流が細ります。銀行なんて本来はもうけちゃいけないんですよ。金融業がもうけるような世の中なんていうのはろくなもんじゃないです。銀行っていうのはさっきも言ったとおり社会の公器ですから、もうもうけなくていいと。例えば、もうけないで銀行がつぶれちゃったら大変だと、大変だから、今だって、別に営利企業でもうけを追求してたってつぶれることはあります。つぶれそうになると公的資金を注入したりして、つぶれないように援助を受けられるわけですね。それは社会の公器でつぶれてしまっては困るから、血流がなくなってしまっては困るからそうやるんですね。だったら別に最初から利益を追求せずに、利益挙げないという、利益挙げなくていいけども、何かのときにはしっかりと助けるよ。もっと言うと、銀行を国営化、公営化してしまって、もう私的銀行なんて、もうけるための銀行なんて要らないぐらいのことをやってしまっても僕はいいと思ってます。

本当に世界的に見ても銀行っていうのはおかしなことをやり続けてきて。例えばサブプライムローン、要するに2008年のリーマンショックね。あれも結局何かというと、銀行が相当おかしなことをやっぱりやってるんですよ。昔はグラス・スティーガル法っていうのがあって、銀行業と証券業っていうのは分けられてたんですね。何でかっていうと、銀行業っていうのはお金を作り出す仕事をしてます。それと、証券業っていうのは基本的にあるお金を集めてきて投資するという、株とかね、そういう事業をやっていて、要するに本質的に全く違うんですね。だからそれをごっちゃにしちゃいけないという、そういう明確な思想があって、それを分けていたのがグラス・スティーガル法っていう法律だったんです。ただ、クリントン政権のときに、1999年かな、2000年かな、99年かな、なし崩しになったあと最終的に廃止されてしまった。それが廃止されると何が起きるかというと、銀行が証券業務をできるようになると。今まで銀行業っていうのは相手を見て貸してたんですね。銀行業っていうのはお金を貸した相手が、例えば10年で貸したら10年間ずーっと返し続けてくれないと大やけどを、大損こくわけですね。だから相手をしっかりと見るんですけども、銀行が証券業も同時にできるようになると何が起きるかというと、別に返してくれるかくれないかは関係なくなるわけです。貸した瞬間にその人が返してくれるという前提のもとに、その債権を証券市場で売っ払うことができる。そうすると、返ってくるであろうというキャッシュフローも含めて一気に手に入れることができるんで、もうすぐそれでもうけを挙げることができる。そうなると、相手が10年間返してくれるかどうかなんてどうでもよくなるわけですね。誰でもいいから貸して、そして、すぐ証券市場でその債権を売っ払ってしまえばもうかるということで、もう本当に誰でもいいから貸すと。だからサブプライムローン、要するに、プライムっていうのは大丈夫な人たちですけど、サブだから、大丈夫ではない人たちにお金を貸しまくって、その債権を証券市場で売りまくって、大もうけしまくって、結局、生産能力が大してない人たちに対してお金を貸して、そういうお金をもう本当にとんでもなく作り出して、最終的にもう返せない人たちに貸してるわけですから、そういった債権がどんどんどんどん劣化して、で、それが破綻をしたのがリーマンショック。リーマン・ブラザーズが破綻して、あと、ほか、ベアー・スターンズだったかな、も破綻してっていうことが起きたのが2008年のリーマンショックですね。結局、銀行業がそういった、本当に、お金を作るというとても社会にとって大事な業務を負ってるのにもかかわらず、利益追求のためにそういう本当におかしなことをやりだした結果、リーマンショックも起きてます。

日本でも結局、今でも、例えば何でタワーマンションみたいなものがばんばんばんばん建つかというと、例えばアベノミクスの金融緩和で銀行に貸せ貸せというふうに日銀がプレッシャーをかけてるわけですね。貸そうにも銀行は、要するに貸せる相手が見つけられないわけですよ。そんなに借りたい人いないわけですね。借りて商売しようったって、生産活動しようったって売れないわけですから。そうすると何が起きるかというと、安易な融資に走るわけです。例えばそれが不動産担保融資です、日本の場合は。不動産を担保に取っていけば安心だと、不動産の担保があるからと。そうやってそこにお金が流れることによって、そのお金を使って、とにかく要りもしないタワーマンションをぼんぼんぼんぼん建てるわけですね、人数が減るっていうのに、これから。そっちにお金が流れるからそういうふうになるんですけど、これから人口が減ってそんなものは売れなくなったら、あとでそれは大損こくわけですね。そのときに銀行がそういったタワーマンションを担保に取ったところで、今度、売れない、貸せない、人口が減るんですから、住宅造ったってしょうがないわけですから。でも、そういうお金の流れが社会をそうやってゆがめていく。銀行も自分たちの身を守るためにそういう安全と思われる、安全なはずないんですよ、本当は。ちゃんとものごとがわかってればそっちのほうは危ないってすぐわかります。でも、そういう先を読む力がない銀行、近視眼的な利益追求型の銀行がそういうことをやると社会がどんどんゆがんでくと。結局そうやってお金の流れが社会の流れを作っていきます。そのお金の流れを作るのは銀行業ですから、銀行業はちゃんとあるべき姿をしっかりとわかったうえで、それに従って営業するっていうのはとても大事なんですけど、残念ながら誰も示せてない。銀行の頭取も多分そうでしょうし、もう、だって自分たちを守るので必死ですからね。それから、そもそもこういうのっていうのはやっぱり政治とか金融庁、金融庁も難しんだろうな、もう基本的に政治ですよ。政治がしっかりとした銀行業のあるべき姿、そういうの示していかなきゃいけない。皆さんもそれについて知識を得たりとか考えを持ったりする必要がある。そういった意味で、もうほとんどこんな話してる人いないんですよ。銀行業のあり方とか、いかにそれが今までおかしかったか。

今もそうですよ。こないだのニュースで僕びっくりしたのは、これは6月18日の、どの新聞だったかな、日経新聞だな。日経新聞で、日本の銀行の国債の与信残高、つまり海外にお金をいくら貸してるかっていう金額を見て、びっくらこきました。その金額4兆3845ドル、475兆円相当。日本の、今、対外資産っていうのは、海外に貸してる金額っていうのは、大体、多分10兆ドルぐらいなんですよ。その半分近くを銀行が貸してるっていうことですね。これもちろん、銀行、何で貸してるかっていうと、国内の金利が低いから海外、少しでも高い金利を求めて貸すんですね、安直にね。でも、結局これ何の結果かっていうと、アベノミクスの金融緩和でお金貸せ貸せってプレッシャーかけられてるんだけど、国内は金利が安いから貸せないと。だから、海外金利が高いからそっちに貸そうっていう、とても安直な考えでやってるんですね。そのときに何をするかっていうと、当然、異次元の金融緩和っていうのは円の話ですからね、円の金融緩和ですから、円資産を、円を売って外貨を買って、そこでお金を貸したりとか投資したりするんですね。ていうことは、その円は日本に残ると。その残った円は誰が買うかっていうと、外国人投資家が買って、その円を使って日本の土地とか株式だったりとか、日本の資産を買っていくと。だから、日本の銀行がそうやって安直に海外資産を持つことによって、それで売られた円を使って円資産が今度買われると。実際に日本の対外資産は過去最大になってますけど、対外負債、つまり外国人が日本に投資してる金額も過去最大なんですよ。だから、これ何やってるかっていうと、結局、銀行がそういう投資行為をすることによって、どんどんどんどん海外のくず資産を買って日本の優良資産を買われ続けてる。他人のぼろ家を買って自分とこの豪邸を乗っ取られるみたいなことが実際に起きてるんですね。これも結局、本当におっきな思想が政治とかになくて、もちろん、自分の目先の利益のことばっかり考えた経営者とか銀行がそういうおかしなことをやる。もういいかげんにしましょ、本当に。もう何でこんなことがしっかり示されていないというか、何かもう本当に暗澹(あんたん)たる気持ちになっちゃうんですけど、そろそろ本当に我々は国の経営の仕方とか国家の運営の仕方、ま、おんなじですね、経営も運営も。そういうものについて真剣に考えて、あるべき姿っていうのをちゃんと示して、それをみんなに浸透させて、これ、1人が言っててもだめなわけですね。もちろんみんながそれを理解して、それが浸透して、各人がそれぞれの分野でその考えに従って行動をしていくということが大事なんで、やっぱりそろそろそんなちゃんとした政治運動とか、それから、政治哲学の浸透っていうのをやってく必要があると思います。

ということで、ちょっと今日は長くなりましたが、大西つねきの週刊動画コラム、銀行業のあるべき姿。銀行業なんてもうけちゃいけません。銀行っていうのは社会の公器です。いかに社会の全体の益を考えて行動するのが銀行で、そういう、ちゃんと銀行行政、それから、そういう国家経営方針をしっかりと、国のリーダー、政治家たちは示す必要があるというふうに僕は考えてます。ということで、来週もお楽しみに。

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