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2018.6.4「アベノミクスの功罪(1)」

大西つねきの週刊動画コラムvol.29

· 週刊動画コラム

皆さん、こんにちは。大西つねきの週刊動画コラム、本日6月4日の週刊動画コラムのテーマは「アベノミクスの功罪」について話したいと思います。功罪といいますと、いい面と悪い面という意味ですが、そもそもアベノミクスにいい面なんかあるのかとお思いのことと思います。しかし、どんな本当に最悪のニュースの中にもいい面、見つければあります。本当最悪のことが起きたから、そこから人々が目覚めてよくなるとか、英語でよくThere is always a silver lining.っていう言葉ありますけれども、シルバーライニングっていうの、雲の裏側のことなんですね。雲の裏側に必ず光ってる裏地があるという。本当にどんな暑い雲の裏側にも、そこに、裏におてんと様が照っていて、そして、光る面が裏に隠れてるという、分厚いアベノミクスの雲の向こう側には光があるということで。ちょっとしゃべること多いんで、もしかしたら今日1日では全部しゃべりきれないかもしれないんですが。このアベノミクス、今さらながらなんですけれども、散々もう長いことやってます。で、散々批判もされています。しかし、批判ばっかり、安倍政権がやることだからだめなんだろうという、そんなような批判もありますし、もうちょっと冷静に何がだめなのか、どこがいけないのか。そして、出口戦略、出口戦略と言っていますが、そもそも出口があるのかないのかと、そんなような話もちょっと広げて話せたらいいなと思って。もしかしたら2、3回シリーズになるかもしれません。アベノミクス、今さらながらテーマにしてみたいと思います。

まずアベノミクス、一言で言うと、これは本当に浅はかとしか言いようがないです。小学校の課題発表みたいなもんだなと思いました、これ見たときに。要するに、教えられたこととか一般的にいいとされているステレオタイプの考え方、それから過去の成功例とか、そんなものいろいろ引っ張り出して、焼き直して、いかにもすごいことのように、すごいことを思いついたかのように大々的に言ってやったなんていう、そんなようなもんだと思います。しかしやってることは基本的に、今まで本当に何十年もやり続けてきて、その方向はだめだという、その方向性をさらに加速させるための施策でしかありません。ですから、今までの従来的な考え方で言うと、必ずしも間違ってはいなかったんだと思うんですよ。例えばアベノミクス、もう一回おさらいすると、3本の矢って最初に言ってましたね。その3本の矢っていうのが大胆な金融政策、機動的な財政出動、三つ目が成長戦略と。要するにこれ、今まで日本がこの何十年もやれてきた経済成長を、夢よもう一度と。新3本の矢みたいなあとで出してきて、それもやっぱりGDP600兆円みたいなことも言ってます。要するにGDPが上がれば幸せになれるという、そういう本当にステレオタイプの、もう高度経済成長からずっとやってきたことをもう一度やろうとしてる、ただそれだけのことです。そのために、金融緩和、これも実はもう何十年も、景気が悪化すれば金融緩和をして金利を下げればいいという時代が一定期間続いて、そして、もう金利がこれ以上下げられなくなったから、今度は異次元の金融緩和みたいなかたちでそれをやっていくと。要するに、もう本当に手あかのついた、使い古した、そういった、いろんな効かなくなった政策をいっぱい引っ張り出してきて、もう既にそっちの方向じゃないということをさらにやろうとしてるという、そんなような、時代の大きな変わり目とか、今、何が起きようとしてるのかっていう、そういう本質的な理解とか、今起きてることに対する深い洞察というようなものが全くない、ぺらっぺらの、浅はかな、本当にどうしようもないことをやってます。今さら私が何でこれを言ってるかというと、その弊害がとてもいろんなところに出てきてるなというふうに思うので、そこら辺のことも含めて皆さんにお話しできたらいいなと思ってます。

功罪と言ってるので、いい面っていうわけじゃないんですけども、そもそも今までどおりの考え方で言うと、この最初の3本の矢、大胆な金融政策、金融緩和ですね、これは。それから機動的な財政出動。まあ成長戦略はその結果ですけれども、これ何をやろうとしてるかというと、要するにデフレ脱却ですよね。デフレっていうのはお金が足りない、お金をじゃぶじゃぶにして増やせばインフレになるんだろうという、それは今までの固定観念とか今までの常識です。だから、大胆にそれをやればデフレから脱却するんだろうという、そういう浅はかな考え方です。それでやってきてますが、結局、もう本当に何年もやってきて、インフレなんて全く起きないわけですね。そもそもお金の量が問題じゃないということです。実際に金融政策でお金を増やすといっても、もう既にここ数年、アベノミクスやる以前から実体経済をはるかに超える額のマネーストックがあります。GDPが500兆ぐらいなのにもかかわらず、当時からもう800兆、900兆のマネーストック、お金があったわけですね。ですから、お金が足りないわけじゃないんです。お金を増やせばそれがトリクルダウンで皆さんのところに行ってっていうことで金融緩和をしていますが、それもどうも行ってるようには思えない。結局何が起きてるかという、皆さんも多分直感的にわかってると思うんですよ。本当に必要な人のとこに届いてないんですよ。何でそうなってるかというと、届かない仕組みになってるんですよ、今の金融資本主義は。結局、お金をみんなから巻き上げて資本家が持ってってしまうという、そういう仕組みが既にあるから、その中にいくら金融緩和でお金を放り込んだところで、皆さんのところには回っていかないんですよね。結局、今のお金の発行の仕組みというのは、もうこの動画の皆さんわかっているとおり、借金でお金を発行します。ですから、結局、日銀の金融緩和って何をやってるかというと、借金を増やすための政策をやってるわけですね。大胆な金融政策、異次元の金融緩和っていうの何をやってるかというと、皆さんもご承知のとおり、日銀が銀行が持ってる国債をどんどんどんどん買い上げちゃうわけです。それで、買い上げたお金、それを日銀の中にある各銀行の当座預金にその代金を振り込みます。そうすると、もう日銀、400兆ぐらい国債を買ってるんですね。もう発行済みの国債の半分ぐらい買ってしまってるんです。そうすると、今まで国債を持って利息を得ていた銀行のお金がキャッシュに変わってしまうわけですから、そして、今はある一定以上の金額に関してはマイナス金利がかかることになってますから、それじゃ困るということで、そのお金を民間銀行が民間に貸すようになる。貸せよという話です。貸せば、借金が増えればお金が増えますから、金融緩和の効果が出て、皆さんの、要するに借りたお金を借りた人が使って何かをして、そして、そのお金が皆さんのとこに行けば皆さんの預金が増えるという、こういう方法でお金を増やそうとしてるんですが、もうそもそもお金を借りてもやることがないと。経済成長が止まってもう本当に20年以上たってますから、それを使って実体経済で何かをできるような状況ではないんですね。これも本当におっきな歴史の流れの中で、経済成長というのは基本的に無限に永遠に続くことはないですから、ある時点でそれは必ず止まる。しかし、借金でお金を発行する限りは、どんどんお金と借金を増やし続けなければいけない。借金を返すためにさらに多くの借金が必要で、それにも金利がかかりますから、さらにもっと多くの借金が必要でっていうことで、借金とお金がどんどん増え続けるのにもかかわらず、経済成長が止まれば、もうこれはお金ばっかり増えたって使いようがないわけです。さらにそれでもお金を増やそうとしてるから、こんな無理なことが起きる。

その結果何が起きてるかというと、お金を無理やりにでも銀行は貸そうとしますけれども、経済成長がなくなると貸せる相手も減っていきます。借りたい人も減っていくんで、そして安心して貸せる相手自体がそんないないわけですね。だから、どういうことをやるかというと、例えば土地担保融資みたいな、なるべくリスクのないようなかたちでそのお金を融通しようとします。そうやって貸そうとするんですね。そうすると、それを手にした人が土地を買ったりとかするわけです。今もう本当、アベノミクスやりだしてから地価がじわりじわりと上がってます。地価が上がる、で、喜んでる人はいるかもしれません、土地を持ってる人たちね。でも考えてみれば、今、土地を持ってる人たちっていうのは本当にごく一部の、大体ご高齢の方々がほとんどの土地を持ってらっしゃいます。対して、そういった土地なんかももちろん持たずに生まれてくるのが子どもたち、若い人たちですね。彼らは本当に社会に出た瞬間に、もう何も持たない状態で社会に放り出されて、生計を立てるために働いて、そして、あらゆるものを払っていかなきゃいけない。その中で本当におっきな負担となってるのが家賃なんですね、日本の場合地価が高いですから。そもそもバブルが崩壊しても結局、まあ一時的に下がってますが、それでも世界的に見れば高いです。何でそういうことになるかというと、例えば先ほど言ったような、アベノミクスのような政策で、じゃぶじゃぶのお金が不動産市場に流れると、それが不動産価格を高止まりさせるわけですね。当然それが家賃を下支えします。結局そうやって、例えばお金を借りた人が不動産を買って、その金利も含めたものを返すために家賃高く設定して、結局、若者たちは何も持ってないですから、そういう家賃を払うとこから社会に出た瞬間にやらされることになる。そうやって、結局、持てる人たちはどんどんどんどんリッチになりますけれども、持たざる、持たないまま生まれてきた子どもたち、若い人たちはどんどんどんどん搾取され続けるという、そんなことが起きるんですね。これは何にもいいことありません。結局、例えば家賃収入とか、家賃はまだ上に建物建てますからいいですけど、地代収入みたいな、それから金利もそうなんですけど、これは不労所得です。日本の場合、不労所得というのはとても大きな部分を占めています。家賃もそうですし、それから金利もそう。結局、土地を買うために発行された膨大な借金、お金、そこにかかる金利がやはりすべてのものの値段に含まれていきますから、我々が払う値段の中で含まれる金利と、それから、もちろん土地代もそこに含まれています。家賃が高ければどんな商売をしていても、もちろんそのぶんコストに乗っかってきます。その不労所得、家賃収入とか金利収入、その不労所得が大きければ大きいほど、やはり何も基本的には持ってない人たち、現役世代、労働所を得て生きている、特に若者たちは搾取され続けることになります。労働所得が相対的に低ければ実際にものを作り出してる人たちが苦しくなるに決まってるんです。そうすると結局その人たちが、活発な世代ですから、現役世代っていうのは。その人たちが十分なお金を手にすれば、もっと市場は広がっていく、もっと経済も大きくなっていく、順調に推移するのにもかかわらず、その人たちから搾取してるから、結局それでご高齢の方々、おおむね資産のある方々がその不労所得を得ても、今度、ご高齢の方々はもうそろそろ引退してしまって、これからどのくらい生きるのかわかりませんから結局お金を使わないっていうことで、結局、自縄自縛の状態になってます。

ですから、ちょっとアベノミクスから多少離れましたが、要するにそういう今までどおりの考え方、今までどおりのGDP成長とかインフレを作るとか、そういった考えで今までどおりの古い政策を引っ張り出して、焼き直して、さもすごいことを思いついたかのようにやってるというのがアベノミクスです。しかし、本当に大きな時代の流れはもうそこまできていて、今までどおりの経済成長だったりとか、それから今までどおりの金融政策、そもそも今までどおりの金融のシステムそのものがもう実はおかしいんだという、そんな時代にきて、それを根本的に変えていかなければいけない時期に、本当に20世紀型の夢よもう一度みたいなことをやっているようなアベノミクスは、残念ながら本当に完全に時代遅れです。アベノミクスに関してはもっといろいろ、多分、話すべきことがあるんです。功罪の功の部分まで今日全然いかなかったので、来週また今日話し足りなかったことも含めて少し整理して、このアベノミクスについてはもうちょっと話したいと思います。もう一つとても大きな、地価を上げるとかそういったことのほかに、日本の支配権、日本の土地だったりとか会社の株だったりとか、そういったものを実はアベノミクスのおかげでどんどん売り渡してるという、そんなことも起きてます。それについては来週また話したいと思います。今日はアベノミクスの功罪について、功のところまではいきませんでしたが、話してみました。第1回目ということで、このアベノミクスについてはあと1回、2回かかるかもしれません。もうちょっとお話ししたいと思います。大西つねきの週刊動画コラム、来週もお楽しみに。

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