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2017.12.25「お金の発行のしくみ」
大西つねきの週刊動画コラムvol.7

· 週刊動画コラム

皆さん、こんにちは。大西つねきの週刊動画コラム、本日12月25日のテーマは「お金の発行のしくみ」を今週は説明したいと思います。先週の動画コラムで私は「財源論をぶち壊せ」という話をしました。ちょうど、これ、おとといの朝日新聞の1面ですね。予算案が決定したということで、ここに大きく「続く借金依存」というのが書かれています。「負担は誰に 示すのが政治家」というふうにここに載ってますが、これが1面で、朝日新聞ですね。やっぱり同じ朝日新聞の7面には「財政再建 手つかず」と、PD、要するにプライマリーバランスの改善はわずかと。要するに、これは新聞の論調としては、プライマリーバランス、つまり集めた税収の範囲内で予算を組むというのが当たり前という考えに立っていて、そして、ここにある「続く借金依存」という見出しは何を示唆してるかというと、要するに、借金依存の予算は組んではいけないと、そういう財政は早く改めなければいけないという、そういう、これは新聞の一種の主張だと思います。もう本当に、先週も言いました、これはもうどうしようもないぐらいわかってないです。はっきり言って、本当にこういう大新聞、おっきな新聞、こういう1面の記事を書く人たちは、自分たちの不明を恥じたほうがいいです。あなた方は残念ながら根本の仕組みが全く何もわかっていません。政府の借金、これはもう本当に、要するに、皆さんの考え、こういう新聞を書いてる人たちの考えというのは、集めた範囲内で使っていく、一般家庭とか一企業とか、要するに財源があってそれを使っていくという、そういう本当に小さな発想でしかないんです。そんなものは国レベルでの発想では全くありません。今の財政金融の仕組みというのは、財政というのと金融は切っても切り離せないんです。かつてはそれが切り離せていた時代はあった。お金の発行というのと、政府の税収の中で予算を組むという財政っていうのが分けて考えられている、分けて考えることができたんですね。それはお金の発行の仕組みが順調にいっていた時代の話です。経済成長があって、お金の発行の仕組みが順調にいっていた時代は、お金の発行の仕組みはお金の発行の仕組み、金融政策として独立して日銀、日銀が実際はやっているわけじゃないんですが、日銀がリードしてやっていけた時代、そして、それに対して政府はちゃんと自分たちが集めた税収の中でやっていればいいという、こういう金融と財政が分離できたというか、別々に考えることができた時代、そういう昔の時代の話です。今、この財政と金融っていうのは意図せず、恐らく意図したもんではないと思いますが、もう一体化しています。

ちょっと難しい話になってしまったので、もうちょっと簡単な言葉で言うと、どういうことかっていうと、要するに、こういった政府の借金の問題、その根本の原因っていうのは政府の税収が足りないせいでも、政府の無駄遣いのせいでもないんです。そんなものは完全に間違った考え方です。今の政府の借金の本当の原因はお金の発行の仕組み、それそのものにあります。ですから、それを何とかしない限りは、われわれはこの政府の借金の問題っていうのは絶対に解決することができないということをなるべく多くの人たちがちゃんと知る必要があります。そして、こういうマスコミ、新聞とかテレビとか、そういったところで言論をする人たちは、その根本がちゃんとわかったうえで本当のことを伝えていかない限りは、世の中にうそをまき散らすことになります。実際に、今、こんなものはもううそというか、真実からは全く遠い本当に浅はかな言論でしかないんです。ですから、こういう責任のある立場にいる人たちはもっと真剣に、財政金融、特にお金の発行の仕組みを勉強してください。そのうえでちゃんと発信していただかなければ困ります。少なくともこれをご覧になってる皆さんはわかっていらっしゃる方々も多いと思いますが、改めて今日は、要するに、政府の借金の本当の原因はお金の発行の仕組みにあるというその根本のところ、お金の発行の仕組みはじゃあどうなってるかということを今日は説明したいと思います。

お金の発行の仕組み、もしかしたら多くの人はお金っていうのは日銀が発行してると思ってるかもしれません。そうではありません。日銀はお金は全く発行しません。確かにわれわれが今扱ってるお札、そこには日銀券と書かれています。しかし、だからといって日銀が別にそれを作ってるわけではないんです。この紙幣というのは国立印刷局というところが印刷しています。日銀は別にお金を発行してるわけじゃないんですね。どういうことかっていうと、そもそもお金とは何かっていうことを皆さんがちゃんと理解する必要があります。お金とは別に、実は、本当の正体というのは紙幣ではないんです。日本中に、今、流通してる紙幣は大体どのくらいあるかっていうと、約100兆円ぐらいしかありません。それに対して皆さんの全員の現金、預貯金、これは政府とか銀行以外の民間の個人、それから企業、団体、そういったところの現金、預貯金を全部合わせるといくらになるかというと、大体、今、1300兆円ぐらいになってます。これはマネーストックM3といいます。M3というのは郵便貯金とか、それから農協にある預金、お金を合わせた全部、要するに皆さんのお金全部が1300兆円ということです。それに対して、現金として、お札として存在してるのは約100兆円、要するに10分の1もないんです。ですからお金の本質っていうのは、実は皆さんが持ってると思ってるお金っていうのは何かというと、お札ではなくて、そういう預金情報、現金よりもはるかに預金が多いということ、そして、これはただの電子情報です。日銀がお金を発行してると思ってる人、どうやってその電子情報を日銀が作り出すのか。お金を刷るんじゃなくて、そういう預金情報が増えていかないと、結局、皆さんのお金っていうのは増えないんですね。それを日銀がどうやって増やすのか。はっきり言って日銀はそれを増やすことはできません。少なくとも直接的に日銀がそれをやることはないんです。お金を刷れ刷れと言う人、お金を増やせと言う人、デフレ解決のためにお金を増やす、そんなようなことをアベノミクスもやっていますが、結局何をしてるかというと、お金を発行するということは、実は、もちろんお札を刷ることでもなくて、預金情報を増やす。じゃあどうやってその預金を増やすかというと、これはもうはっきり言って、政府が預金を作り出して皆さんに渡すわけにもいきませんね。どうやってお金っていうのは作り出されているかというと、一言で言うと、借金と同時にお金を作り出すという、そういう方法でお金っていうのは発行されています。

何のことかと思われるかもしれませんが、簡単に説明しますね。こういうフリップをよく私使うんですが、お金っていうのはどうやって発行されているかというと、こういう、これはある一定以下のっていうか、最近は学校でもどうやら教えてるようなんですが、信用創造という方法でお金というのは発行されています。どういう方法かというと、例えば私がA銀行に100万円の預金を預けたとします。そうすると、銀行というのはそのお金を誰かに貸していいことになってます。しかし預金準備率というのがあって、仮に準備率というのが1%、つまり銀行はその1%を日銀に預けなきゃいけないという、そういう預金準備制度っていうのがあって、1%を日銀に預けるとなると、要するに100万円を預かれば1万円を日銀にその銀行は預けることになる。逆に、残り99万円は誰かに貸していいということになってます。銀行がお金を誰かに貸すときにはどうやるかというと、必ず自分の銀行のところに口座を作らせます。お金を貸すのに口座を作らせて、そこに99万円と、お金を借りた人に振り込むというか、書き込むだけですね。で、このお金を借りた人は99万円の借金を背負うと同時に、99万円のお金を受け取ることになる。で、そのお金を受け取った人はそれが何かに使えます。何かに使って誰かに送金してしまえば、それをB銀行で受け取った人は、この99万円、もともとこれがこの人の借金だったかどうかなんて、もうこれは知るよしもありません。自分で99万円を受け取れば、そのお金を受け取った人はその99万円を預金として持ってるというふうに認識します。もともとの私の100万円の預金はなくなっていませんね。まだあるし、恐らく引き出しに行けば引き出すことができます。そして、それを借りて、そのうち1万円を日銀に預けた残り99万円を借りた人は使って、それを受け取った人はやはりこの99万円持ってます。いつの間にか199万円に増えてるんです。ほぼ2倍に増えてる。そして、この1%、B銀行はさらに1%の9900円を日銀に預けて、そして、残り98万100円を誰かにまた貸すことができる。貸して、その借りた人が何かに使ってC銀行に送金してしまえば、このお金を受け取った人は、その98万100円を自分の口座に受け取ることになりますね。そうすると98万円持ってるというふうに認識します。この99万円持ってる人、これも使ってませんね。銀行がこれを貸してるわけですから、この人は持ってます。私ももともとの100万円を持ってる。つまり、いつの間にかこれでもともとの100万円の預金から300万円に増えているということになります。いつの間にかほぼ3倍に増えています。これ、ぐるぐるぐるぐるお金が回りながら同じことを銀行がするわけです。貸せる量っていうのはだんだん預金準備率ぶん、1%だったら、減っていきますけれども、これをどんどんどんどん続けていくと、もともとの100万円の預金から最大いくらまで作り出せるかというと、100万円割ることの0.01、預金準備率ぶんを割った金額、1億円をもともとの100万円の預金から銀行が借金と同時に作り出すことができる。これが現代のお金の発行の仕組みです。この預金準備率っていうのは、ここでは今、仮に1%としましたが、実際に預金準備率っていうのはもっと低いです。預金の種類によって、定期預金とか、より引き出されにくい種類の預金の預金準備率は低いですし、普通預金とか、それからもうちょっと引き出されやすい種類の預金の準備率はもうちょっと高かったりとか。ですから、要するに全体で預金準備率がどのくらいかというのは、これはもうわかりません。結構細かい計算を多分しないと、そして常に動いてますから、預金の額も。ですからわからないんですが、実際は1%よりもはるかに低いです。しかし、だからといってそんなにもうものすごい金額にならないのは、これはやはり銀行のほうも自己資本比率っていうのがあって、それが8%ですから、あまり本当に際限なくお金を作り出すことはもちろんできないんですが、基本的にこうやって借金でお金を作り出しているということは間違いないです。これが何が問題かというと、結局こうやって借金でお金を作り出していくと、どんどんお金と借金が増えざるを得ない仕組みなんですよ。どういうことかっていうと、借金でお金を作り出してますから、借金を返すと、今度、お金が減ってく仕組みなんですね。例えば、最初にこの99万円を借りた人が、最初の99万円使ってしまっていますから、これを10年で借りて利息を含めて110万円返すとします。毎年ちょっとずつ返していくんですけれども、結局、この最初の99万円使ってしまっていますから、これを返すとなると、利息を含めて例えば110万円を返すとなれば、世の中から110万円を集めて返さなきゃいけないわけですよね。返した瞬間にこの借金は消えますけれども、世の中から110万円ぶん自分が借りた99万円よりも多くの金額を集めて、そして、それで返した瞬間にお金と借金が同時に消えます。借金でお金を作り出してるんで、借金を返すとお金が消えるという仕組みです。お金を借りてる人たちはそれぞれ、借りた元本よりも金利がつきますから、多くのお金を集めて返そうとします。返していけば当然お金が足りなくなっちゃうんです。そうやって結局、もともと作り出した借金よりも多くの金額をお金を借りてる人たちが返して、お金を消していってしまう。それがずっと結局続くためには、みんながそれをやるわけですから、少なくとも金利ぶんのお金は毎年増えていかないと立ち行かない仕組みなんですよ。結局、お金を返し出したらどんどんお金が消えてってしまう。ですから借金とお金は、もう一旦これをやりだしたら絶対に減らせないという、こういう仕組みです。しかし残念ながら、皆さんもちょっと考えてみればわかることで、借金とお金が永遠に無限に増え続ける、そんな経済とか社会なんていうのが続くはずがないんです。もちろん経済成長が止まってしまえば、銀行も貸せる相手を探せなくなりますし、そして、もちろん借りたい人も減っていきます。ですから、必ずこうやってお金と借金を増やし続けるというのは限界がくるんですね。日本の場合はもうとっくの昔に経済成長が終わってしまってというか、止まってしまって、お金を増やすこと、借金を増やし続けることが無理な経済になってます。それでも結局、今のこの金融システムというのはお金と借金を増やし続けないと立ち行かない仕組みなので、無理やりにでもそれをやるしかないんです。

実際どうなったかというのが、これはよく私が講演会なんかでも見せているグラフなんですけど、これはこの35年の日本の金融、財政、それから経済がよくわかる一つのグラフです。一番左、これが1980年で、一番右が2014年になっています。ちょっと光っちゃって見えにくいですね。こうすれば見えるのかな。縦の目盛りが、これが0円で、一番上が1000兆円です。これは何かというと、まず一番上のこの青い線、これはマネーストックM2といって、皆さんの現金、預貯金をすべて、日本中の現金、預貯金を合わせたものです。先ほど言ったM3っていうのは郵便貯金とか農協のお金も合わせた金額で、それを差っ引いた金額がM2です。基本的にどちらも皆さんの現金、預貯金、全部合わせたものです。それが大体、今、1000兆円ぐらいになっていて、この一番左、1980年ぐらいは200兆そこそこのところから、お金と借金が増え続けるって言ったとおり、これは見事に2014年の段階で約900兆円、2017年の今の時点でこれはもう1000兆円を超えてます。要するに、先ほども言ったとおり、これは理論どおりお金と借金は増え続ける。少なくともお金は増え続けてるんです。誰かの借金としてお金を発行するという今の金融システムであれば、当然そのぶんの借金が増えてるということになります。その借金、基本的にさっきのこういう説明で言うと、銀行がお金を貸して、そしてお金を増やして、お金を発行してきたという、そういう仕組みなんですけれども、基本的には民間の銀行がそれをやります。で、民間の銀行をどうしたかというと、民間の銀行の貸し出し残高っていうの、実は一番下の紫のラインですね。ピークが500兆を超えていたバブルのあたりですね、80年代、90年ぐらいまで。ここら辺がピークで、500兆円以上のところからバブルが崩壊して100兆円以上減らして、400兆円切れまでいってしまって、それからもうほとんど増えてないんです。そして、この赤い線っていうのは実はGDPなんですね。日本のGDPっていうのはやっぱりバブルのあたりをピークに、それからもうほとんどほぼ増えてないんです。もう横ばいです、大体。500兆ぐらいのところをずっと横ばいなんです。本当、0.何%みたいな成長率しかないんで、ほぼ横ばいなんです。要するに、経済成長が止まると銀行はお金を貸さなくなるっていうの、これもう当たり前ですよね。貸せる人も貸したい人も、それから借りたい人も減ってくんで、借金っていうのは増えなくなります。それでも結局誰かがとにかく借金をしてお金を増やし続けていかなければ、毎年お金を増やし続けなければいけないのは今の金融システムですから、そして、そのとおりにお金がこうやって増え続けてる。じゃあ誰が借金をしたかというと、この緑の線です。これは日本の政府の国債の残高です。ちょうど本当に銀行の貸し出し残高がもう増えなくなったのと入れ替わりに、政府の借金がずーっと増え続けて、そしてここまできてると。もうほぼお金のM2と同じぐらいのところまでいってると。結局どういうことかっていうと、経済成長が止まって民間の貸し出し残高が増えなくなれば、それでも結局誰かが借金をし続けてお金を発行し続けなければいけないので、誰がその借金を肩代わりをしてお金を発行し続けたかというと、政府が借金をしてお金を発行し続けたというのがこの35年で起きたこと。要するに、誰かが借金をし続けてお金を増やし続けなければいけない今の金融経済の中で、最後まで借りられる政府がその借金を結局背負って、借金をしてお金を増やし続けざるを得ないという、これは今の金融システムの当然の帰結なんです。これは当たり前の話なんです。必ずこうなります。日本だけでなく世界中の政府が必ずそうなる。これが本当にいかにおかしな仕組みであるかということをちゃんと皆さんに、理解したうえで、そこから根本的に直すということをしていきたいとうふうに私は考えてるので、こんなことをやってるわけです。

今日はかなり長くなってしまったので、ここで一旦切ります。お金の発行の仕組みの根本的なところを今日は説明しましたけれども、来週は1月1日なので、1月1日アップできるかどうかまだわからないんですが、次の動画では、政府が借金してお金を発行したというふうに先ほど言いましたが、どうやってそれをやったのか、ちょっとそれだけだとぴんとこない人も多いかと思うので、具体的な方法をよりわかりやすく説明したいと思います。そして、時間がもしあれば、そもそもこのお金の発行の仕組み、誰かが借金をしてお金を発行するというその仕組みの意味をもうちょっとわかりやすく説明したいと思います。今日の週間動画コラム、「お金の発行のしくみ」について説明しました。次週以降は、この次からは政府がどうやって、借金でお金を発行するのか、そのメカニズム、仕組みについて説明したいと思います。来週、来週じゃないかもしれません、すいません。次回の週刊動画コラムをお楽しみに。大西つねきの週刊動画コラムでした。

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